AI副業を始めたとき、私を最も悩ませたのが「実績がない」という問題でした。建築業から転身したため、AI分野での実務経験はゼロ。にもかかわらず、クライアントから「これまでのポートフォリオを見せてください」と聞かれるのです。
しかし、ここで気づいたのは、「ポートフォリオ=過去の実績」ではなく、「ポートフォリオ=あなたの実現可能性を示す証拠」だということです。この記事では、実績ゼロから始めて、今では月20万円以上の案件を獲得できるようになった、ポートフォリオ構築の実体験をお伝えします。
AI副業で「実績がない」問題の解決法
多くのAI副業初心者が陥る罠が、「実績がないから仕事が取れない」という負のループです。しかし、これは間違った認識です。
実績がない理由は2つ
- ポートフォリオの提示方法が間違っている
「以前のクライアント情報は秘密にしています」と言うだけでは、信頼を獲得できません。代わりに、「自分の成果を証明できる別の形」を提示する必要があります。
- 実績を「作る」プロセスをスキップしている
多くの人が「いきなり高単価の案件」を狙います。しかし賢明なAI副業者は、「実績作り」という低単価・短時間の案件から始めるのです。
私の初期段階の実績作り
最初、私は月額5,000円程度の「ブログ記事の概要作成」案件を5件こなしました。当時の時給換算は500円程度でしたが、この5件が「ポートフォリオの第1歩」になったのです。
なぜなら、その後のクライアント説明で「これまで5つのブログ運営サポートをしてきました」と言えるようになったから。実績の有無ではなく、「実行した数」が信頼につながるのです。
ブログ自体がポートフォリオになる仕組み
ここが多くのAI副業者が見落とすポイントです。あなたのブログ記事そのものが、最高のポートフォリオになるということです。
ブログがポートフォリオになる理由
クライアント(特に企業や個人事業主)がAIライターやAIコンサルを探すとき、見ているのは「このツールで何ができるのか」という実例です。
例えば、「私はAI副業で月10万円稼いでいます」という主張より、「このブログを見てください。AI副業について初心者向けに100記事書きました」と見せる方が、信頼度は10倍上がります。
ブログで示すべき3つのポイント
- 実行能力(ツール操作スキル)
- 「Claude Proでこのような記事構成を作成できます」という具体例
- NotebookLMやAntogravity Proでの活用例
- 検索キーワード分析から公開まで、全ワークフローの透明化
- ドメイン知識(業界理解)
- 建築業出身という背景を生かした、建築関連記事の深さ
- 単なる情報集約ではなく「実務経験に基づく洞察」
- コミュニケーション能力
- 読者に優しく説明できているか
- 複雑な概念を簡潔に伝えられているか
- CTA(行動喚起)が自然か
私のブログは、この3点を意図的に示すために、「建築業からAI副業へ転身」というストーリーを一貫して発信しています。
ブログアクセスがポートフォリオの信頼度を高める
実は、ブログのアクセス数も重要です。例えば:
- 月間1,000PV:「このくらい書いています」という証拠
- 月間10,000PV:「読者の信頼を獲得しています」という信頼度
- 月間100,000PV以上:「メディア影響力がある」という権威性
クライアントは、あなたのブログのアクセス数を見ることで、「この人は読者に信頼されているんだ」と判断します。つまり、ブログのPV数も、ポートフォリオの一部なのです。
Google Analyticsのスクリーンショットを提示する
案件応募時に「月間アクセス数〇〇」と文字で伝えるより、Google Analyticsのスクリーンショット(個人情報は除去)を見せる方が、信頼度が段違いです。
自分のサイトやSaaSを見せる方法
私がAI副業で最も成功したのは、「Antigravity Pro活用のTipsサイト」を自作してから。これをクライアントに見せることで、「単なるライター」から「AI事業家」というポジション変更ができました。
簡易版SaaSサイトの作成例
高度なプログラミングスキルは不要です。ノーコードツールでも十分:
- Notion で情報発信型サイト
自分のノウハウをNotionで整理し、「公開ノートブック」として共有。このサイト自体が、あなたのAI知識を証明します。
- Wix や Webflow で簡単サイト
建築知識とAI知識を組み合わせた「建築業向けAI活用ガイド」というニッチサイトを作成。これにより「専門性」が生まれます。
- Stand(スタンド)で販売ページ作成
自分が開発したAIプロンプト集やテンプレートを販売。これは「制作能力」と「ビジネス実行力」の両方を示します。
実際、私は自作の「AI副業初心者向けプロンプト集」をStandで販売しており、月間2〜3万円の収入になっています。これがクライアント開拓の契機になったケースが複数あります。
重要なのは「完成度」ではなく「実行力の証拠」
完璧なSaaSである必要はありません。むしろ、「シンプルだけど実用的」という方が好まれます。
クライアントは「このツールの完成度」ではなく「このツールを実際に作った能力」を評価するからです。つまり、「作った」という事実そのものがポートフォリオになるのです。
SNS発信との連携
ブログやサイト作成も重要ですが、SNS発信なしに現代的なポートフォリオは完成しません。
X(Twitter)での発信戦略
多くのクライアントが、ポートフォリオを見た後にあなたのX(Twitter)をチェックします。理由は「この人は本当に実行しているのか」を確認するためです。
効果的な発信内容:
- 「今日のAI副業作業:〇〇を完成させました」という日々の実行記録
- 「Claude Proでこんなことができた」という発見の共有
- 失敗例も含めた「リアルな試行錯誤」
重要なのは、「成功したことだけ」ではなく「失敗や改善プロセス」まで見せることです。このプロセスが「信頼」につながります。
Instagram や YouTube との組み合わせ
ビジュアル情報の発信も有効です:
- YouTubeでAIツール使用方法の動画配信
- Instagramでビフォーアフター(修正前後の記事比較など)
特に建築業出身という背景を生かし、「ビジュアル表現」での説明が差別化要因になります。
SNS×ブログの統合ポートフォリオ
理想的な構造は:
- X(Twitter):日々の小ネタ、最新情報発信
- ブログ:深掘り記事、ノウハウの詳細説明
- YouTube:動画でのツール解説
- InstagramやTikTok:ビジュアル・ショート動画での発信
この層構造により、どのプラットフォームからあなたを見つけた人でも、「この人は信頼できるAI副業者だ」と判断できるようになります。
クライアント獲得への活用
最終的に、ポートフォリオはクライアント獲得の道具です。どのように活用するのかを、具体的に説明します。
実績ゼロから初案件を取る流れ
- クラウドソーシング(CrowdWorks、Lancersなど)で小案件から開始
単価は低いですが、「実績」という信頼基盤を作ります。最初の5件は、妥協した単価で引き受けることが重要です。
- 案件ページに「ブログで実績を証明」と記載
「詳しくは以下をご覧ください」と、自分のブログへのリンクを張ります。
- 1ヶ月後、単価交渉に使う
「ブログで月1万PVを達成しました」「Twitterで◇◇フォロワーに達しました」という実績を提示し、次の案件では単価を20%上げてもらう。
- SNSフォロワー増加で「スカウト型」案件へ移行
Xで定期発信していると、クライアント側から「記事作成の外注をしたいのですが」というDMが届くようになります。これは交渉の余地のない、より高単価の案件になります。
高単価案件を取るための「ポートフォリオの見せ方」
月50万円以上の案件を狙う場合、クライアント(通常は企業)は以下をチェックします:
- ブログ月間アクセス数:10,000PV以上あるか
- SNS影響力:フォロワー数5,000以上、エンゲージメント率5%以上か
- 過去案件の質:5件以上の実績があり、継続率が高いか
- 独自ノウハウ:他の人にはない専門分野があるか
これらを「ポートフォリオシート」にまとめて提出するのが効果的です。
ポートフォリオシートの構成例
- プロフィール(顔写真、経歴、スキル:建築業出身、AI副業実践者など)
- 実績サマリー(過去案件数、クライアント満足度、平均評価など)
- ブログ・メディア成績(月間PV、記事数、主要キーワードでの上位ランキング)
- SNS実績(フォロワー数、月間エンゲージメント数、バズった投稿など)
- 自作ツール・サービス(開発したプロンプト集、ノウハウ販売など)
- 顧客の声(実際のクライアントフィードバック、許可を得た上での引用)
- これからの展望(どんなプロジェクトに携わりたいか、ビジョン)
このシートを見るだけで、「この人は単なるライターではなく、実行力のあるビジネスパーソンだ」という印象が生まれます。
AI副業初期段階での「実績作り」の重要性
ここで重要な心理学的ポイントがあります。人は「実績の大きさ」より「実績の数」で判断する傾向があります。
例:A氏 vs B氏
- A氏:月収100万円の案件を1件受注
- B氏:月収10万円の案件を10件受注
ビジネス的には同じ月収ですが、クライアント側の信頼度は、B氏の方が圧倒的に高いです。理由は「継続できている実績」が見えるからです。
つまり、AI副業初期段階では、「月5,000円の案件を10件こなす」という方針が、長期的には「月50万円の高単価案件」へつながるのです。
建築業経験をAI副業のポートフォリオに活用する
建築業出身という背景は、AI副業ではユニークなセールスポイントです。
建築業知識とAIの組み合わせ
- 建築業向けAI導入コンサル:業界知識があるため、他のAIコンサルより説得力がある
- 建築施工管理者向けAI講座:YouTubeやnoteで提供し、ニッチながら高い満足度を実現
- BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)とAIの融合記事:業界で需要がある、ニッチな分野
これらは、AI業界だけ、建築業界だけという「ジェネラリスト」より、「スペシャリスト」としてのポジションを確立できます。
ポートフォリオに「建築業出身だからこそできる、AIコンテンツ」を盛り込むことで、他のAI副業者との差別化が実現します。
まとめ
AI副業で実績ゼロからスタートしても、ポートフォリオ構築に正しい順序とアプローチがあれば、月20万円以上の案件は十分獲得可能です。
重要なのは:
- 小さな実績から始める(月5,000円の案件でも引き受ける)
- ブログをメインポートフォリオにする(SEOで集客、信頼獲得)
- SNS発信で日々の実行を見せる(信頼の積み重ね)
- 自分の独自性を活かす(建築業知識など)
- ポートフォリオシートで体系的に提示(クライアントの判断を支援)
この流れを実行すれば、「実績がない」という悩みは、3ヶ月で「実績が豊富にある」に変わります。ポートフォリオは「過去の実績」ではなく、「未来の可能性を示す羅針盤」なのです。
